最初道場を訪れたのは実は「空手をやってみたい」という動機からでした。
ボクシングを数年やっていましたが武道や流派については薄学で、失礼ながら心体術という武道の存在さえ知りませんでした。
最初心体術を見学、体験参加させていただいて率直に思ったことはいろんな武道の長所が織交っためずらしい武道、という感想でした。
突きあり、蹴りあり、投げあり、関節や極めあり。
空手や柔道、合気道等の有効的な技をアレンジした、実に楽しそうでまた奥が深そうな武道といった印象を強く覚えています。
実際入門してから師範に技の成り立ちについて詳しく説明を受けるとそれは他流にはない「円運動」を基軸とした合理的なものであると解釈することができました。それは多くの状況に対応可能な総合格闘技ならぬ、「総合護身術」です。
心体術では「護身」を大前提としていることから、合理的な護身の技を学びます。金的、関節蹴り、突きから離脱へ・・等、受けの護身ばかりではなく、攻めの護身とも自分はとらえています。
また護身術ばかりを視野に入れていれば、ダンスになりかねませんが、心体術では相手が格闘技を使ってくる場合、いわゆる組手的な練習もします。それがまた楽しく新鮮であり、練習に飽きたりしません。
心体術は多様な面に特化していると思えることが、この点です。
護身を学ぶために、あるいは健康増進のために、または格闘技の試合を目標とするために、と師範の柔軟な考え方は様々な方面に可能性を広げています。僕自 身、格闘技も好きなのですが、心体術で護身を学びながらも、いつかは格闘技の試合にでることも視野に入れてます。
それを同時に可能としてくれる心体術に魅力を感じ、飽き性の僕が3年近くも稽古を続けてるわけです。
心体術は10級から始まりますが、それぞれの級にそれぞれの型があり、その型からの技もあり、ゆっくりと段階を経て学ぶことができます。
今は帯の色をより濃くするために練習が楽しくて仕方ありません。
級が進めば様々な型とそれから展開される様々な技があります。
最初は正直混乱してしまいます。しかし同時にそれは自分の得意な技や分野を探す「自分を知る」ということにつながります。
何か一つでもいいから得意な技をより伸ばしていけばいいのだと師範からも教わり、日々葛藤しつつ練習しています。
心体術はまだまだ世間の認知率は低いですが、僕自身素晴らしい武道に出会えたと感謝しつつ、これからも励んでいこうと思います。